歯にまつわる、意外と知らない話など不定期でお届けする気まぐれコラム


歯にまつわる、意外と知らない話など不定期でお届けする気まぐれコラム

Vol.96

歯みがき回数と高齢者の肺炎の発症の関連

今年の桜は暖冬で遅咲きだそうです。
街中でも桜の花はまだまだ見ないように思います。
そんな今日この頃ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

ところで、年齢が高くなるにつれて誤嚥性肺炎のリスクが増加することをご存知の方も多いのではないでしょうか。
要介護者の誤嚥性肺炎に対して、専門的口腔ケアが有効ということは、以前から知られていました。

↓要介護者に対する口腔ケアの効果のグラフはこちら
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/07/dl/s0706-2f_0003.pdf

発熱が誤嚥性肺炎との関連が高いことと考え合わせると、グラフから要介護者に専門的口腔ケアを行うと、誤嚥性肺炎の発症率が、大幅に低下していることが見ていただけると思います。

要介護者でなくても口腔内が清潔だと、誤嚥性肺炎が起きにくいことは容易に推察できますが、その点について、このコラムで紹介してみたいと思います。

↓歯みがき回数と高齢者の肺炎の発症の関連についての研究はこちら
https://www.tmd.ac.jp/press-release/20230906-1/

記事にあるグラフから、肺炎球菌ワクチンを接種していない高齢者では歯みがき1日に1回以下の群では、1日3回以上の群と比較して、肺炎になるリスクが1.57倍であることが示されています。
1日3回の歯みがきが肺炎球菌ワクチンの効果に匹敵するようにも読めるグラフになっているのは驚きですね。
記事にもあるように、歯みがきをすれば肺炎球菌ワクチンをうたなくていいというわけではないと思います。
要は組み合わせることが大事だということです。
口腔ケアも、歯みがきと専門的口腔ケアを組み合わせると鬼に金棒。
定期的な歯科受診で専門的口腔ケアを受けて、お口の健康を守っていただけるとうれしく思います。


ブログも毎月更新してますのでよかったら見てみてくださいね。
http://blog.goo.ne.jp/katousika

かとう歯科 加藤一成
~令和6年3月28日(木)投稿~


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