歯にまつわる、意外と知らない話など不定期でお届けする気まぐれコラム
Vol.83
歯科健診の義務化について
6月だというのに、毎日暑い日が続いていますね。
この時期からこれだけ暑いと、これからどうなるのでしょうか。
ところで、先日、歯科健診が義務化されるというニュースを聞いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
6月7日に閣議決定された、骨太の方針の33ページの真ん中くらいのところに生涯を通じた歯科健診の具体的な検討と記載されています。
↓骨太の方針2022はこちら
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/2022/2022_basicpolicies_ja.pdf
具体的な検討ですから、すぐに始まるわけではなく、令和7年度の実施を目指すということになっているようです。吹田市においては、すでに30歳以上の方には、成人歯科健診という仕組みがあります。
吹田市では、30歳未満の方が新たに歯科健診の対象になるということなのだろうと思います。
厚生労働省のページに歯周病健診マニュアルというものがあります。
国の予算で実施するものですから、「このマニュアル通りにやらないと補助金の対象にはなりません」というような仕組みになることが予想されるので、ちょっと見てみました。
↓厚生労働省の健診マニュアルはこちら
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/manual2015.pdf
マニュアルの12ページから健診結果の判定基準が記載されています。
これによると、歯石がついていても要指導ということになっています。
歯石とは、歯周病菌等の細菌が石灰化して固くなったもので、歯ブラシで取れるようなものではありません。
歯みがきなどの指導で、対応できないものであることが判っていただけると思います。
ということは、歯医者で取らないと歯周病が進行することになりますから、要治療に分類するのが当然だと思うのは僕だけなのでしょうか。
せっかく健診を導入するのなら、こういうところは改めてもらいたいと思います。
少しばかり問題のある健診だったとしても、健診を受けられるということは、お口の健康にとっては、プラス要素になるとは思います。
歯科でも健診によって健康が広まっていくといいですね。
ブログも毎月更新してますのでよかったら見てみてくださいね。
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かとう歯科 加藤一成
~令和4年6月29日(水)投稿~
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