歯にまつわる、意外と知らない話など不定期でお届けする気まぐれコラム
Vol.30
疑問に思ったことは何でも質問してください
いつの間にか梅雨入りとなっているようですが、今のところ今年はそんなに雨が多くないように感じます。
雨が少ないとジメジメしなくて快適でいいようにも思いますが、皆様はいかがでしょうか。
さて、ネットでこんな記事を見ました。
見てて、少し引っかかる感じがしたので、紹介してみたいと思います。
後ろまで読むのが大変な方のために、先に要約します。
いろいろな情報をマスコミやネットなどを通じて知ることができますが、それを取り入れることが本当にあなた自身にあってますか?ということです。
3月18日に千葉市の幕張メッセ国際会議場で開かれた「朝日 健康・医療フォーラム2017」。「口腔(こうくう)機能」をテーマにしたセッションでの様子だそうです。
http://www.asahi.com/articles/SDI201704244242.html?iref=com_apitop
三浦宏子先生(国立保健医療科学院国際協力研究部長)
戸原玄先生(東京医科歯科大高齢者歯科学分野准教授)
柳沢幸江先生(和洋女子大健康栄養学類教授)
の3人の先生が講演されているようです。
三浦先生は、よくかむことの重要性をお話しされています。
このこと自体はその通りだと思うのですが、そのための方法が硬いものを奥歯でかむ時、右、左、右、左、右に寄せたうえで、最後に舌の上でしっかり味わう。ということだそうです。
これってすごく習慣にするのが難しくないかなぁと思います。
よく知られている方法として、噛ミング30というのがあります。
ただ単に一口30回かむというものですが、こちらの方が習慣化しやすいのではないでしょうか。
↓詳しくは厚生労働省の報告書を参考にしてみてください
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/07/dl/s0713-10a.pdf
戸原先生は、のどの周りの筋肉が大事とお話しされています。
これもその通りだと思います。その対策として口を最大限大きく開けて、10秒間保つという方法を紹介されています。
こうやって筋力を鍛えましょうということなのでしょう。
しかしながら、臨床実感としては、筋肉がこわばってきて、その結果筋肉が使われなくなり筋力が衰えるという方が多いように感じています。
とすると、筋トレもいいのでしょうが、ストレッチが効果的な方が多いのではないでしょうか。
柳沢先生は、かむ回数が増えるような調理方法が大事とお話しされています。
講演会でお話しするのだから、対象者は、講演会に来ることができる元気な方なわけで、おっしゃるように、講演会に来られた方にはこれでいいのかもしれません。
しかしながら、ネットでご覧になる方は、最近調子悪いから、調べるって方が多いと思います。
とすると、たくさんかまなくてはならない調理方法があってない方もそこそこいらっしゃるのではないでしょうか。
テレビで見たから、というのもこれと同じことになる場合もあるように思います。
いろいろ見たり聞いたりしたことを、それが自分に合っているかどうか、そういうことをより正確に判断できるのが主治医なのかなと思います。
そもそも、医療は、その人個人に合わせたオーダーメイドが原則です。
すべてのことを知っているわけではないですが、疑問に思ったことは何でも質問していただけるとうれしく思います。
ブログも毎月更新してますのでよかったら見てみてくださいね。
http://blog.goo.ne.jp/katousika
かとう歯科 加藤一成
~平成29年6月14日(水) 投稿~
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